平成11年(1999年)~
浅間山(黒斑山) 雨飾山 焼岳 乗鞍岳 悪沢岳 赤石岳 聖岳 高妻山 巻機山 魚沼駒ヶ岳 奥白根山笠ヶ岳 三俣蓮華岳 黒部五郎岳 鷲羽岳 水晶岳(黒岳) トムラウシ 羊蹄山 木曽駒ヶ岳 空木岳
荒島岳 剣山
浅間山(黒斑山(くろふやま)) 長野・群馬県 平成11年6月29日

11時、軽井沢から車山峠の登山口から登り始める。周囲は霧で視界はほとんどなく、肌寒い。登山道の一つ中道コースへと入り、樹林帯の中の沢沿いにある緩やかな道をしばらく進み、やがて、登りとなった。雨がぱらついてきたがそれほどではないので、傘をさしながらいく。12時に浅間山外輪ピークである『トーミの頭』についた。ここから15分ほどの尾根道を歩いて黒斑山山頂に着いた。雨はそれほどではないが相変わらず霧が濃く、すぐ向かいの浅間山本峰はおろか周囲の展望も得られなかった。下山は、中道コースの分岐を越えてガレた尾根道をしばらく進むコースから、下っていった。下ってすぐにかまぼこ型の避雷小屋に着き小休止。ここから30分ほど下り、1時30分に元の車坂峠に着いた。誰とも会わない静かな山であった。この後、黒姫の小林一茶記念館に寄り、妙高高原温泉に泊まる。
翌日、戸隠神社奥社周辺を散策した。
雨飾山(あまかざりやま) ( 1963m) 新潟・長野県 平成11年7月17日
朝、小谷(おたり)温泉・山田旅館で朝食をすませ、6時過ぎに林道を車で10分ほど行った登山口から登り始めた。しばらく緩やかな湿原を行き、樹林帯の急坂を1時間ほど登って、ぬかるんだ道を下ったところが荒菅沢である。急斜面の荒菅沢には幅数十㍍の雪渓が残っていた。7時30分、沢を出発。樹林帯から岩のやせ尾根を1時間ほど登って広いピークに出た。ここからは遮るものがないなだらかな高原状で風が強くあたる。霧が濃いが、風が強いため、時々雲の切れ間から雨飾山頂や反対側の焼山等が見え隠れしていた。
笹平という山頂下の窪んだ穏やかな道を30分ほど進み、急な道をひと登りで山頂に着いた。9時丁度だった。山頂は雨はそれほどでもないが強風で立つのもやっと、という状態であった。もちろん、展望は得られなかった。15分ほどで元の道を引き返す。雨交じりで視界も悪く慎重に下っていった。樹林帯に入ると風もそれほどでもないが蒸し暑くなってきた。ほとんど人に会うこともなく11時40分に元の登山口についた。すぐ、近くの小谷温泉・露天風呂に飛び込んだ。


笹平から雨飾山
焼岳(やけだけ) (2445m)長野・岐阜県 平成11年8月2日
7時50分、中の湯温泉を出発。旅館脇の登山口から樹林帯の中をゆっくりと登る。9時30分、旧道との合流点に着き、ここから岩混じりの急な登りとなった。抜けるような青空の中に山頂部が荒々しくそびえている。1時間ほどで南・北峰との分岐コルについた。真下に火口湖と、それを取り囲むような火口・絶壁が現れた。ここから岩の間の細尾根を登り、煙の噴きす穴を見ながら、10時50分火口の縁にある山頂に着いた。抜けるような青空、360度遮るものがない。30分ほど北アルプスの大展望を堪能して下山した。初めは急なガレを慎重に下り、分岐のピークを登り返して焼岳小屋に着いた。ここからは荒れた登山道の樹林帯を下って、大正池沿いの道に入り、1時40分、にぎやかな上高地に着いた。


焼岳山頂より火口壁と火口湖を
乗鞍岳(のりくらだけ) (3026m) 長野・岐阜県 平成11年8月4日
8時に白骨温泉を出発し、霧が濃い林道を車でジグザグに登っていく。9時、肩の小屋登山口から登り始めた。相変わらず霧が濃い。雪渓ではスキーの練習をしていた。30分ほどで肩の小屋についた。森林限界を超え岩混じりの道になってきたが観光地化されていて道はしっかりしている。だんだん霧が晴れて周囲の山々が見えだした。10時過ぎに山頂に着いた。霧の晴れ間から白山や御嶽山などが見え隠れしていた。風が強く寒くなってきたので、30分ほどで下山し11時15分、元の山口に着いた。
しばらく車で下って、三本滝駐車場から40分ほどの山道を登って、三本の滝が集まった場所、三本滝に寄ってから白骨温泉・泡ノ湯の露天風呂で汗を流した。翌日、軽井沢・小瀬温泉に向かう。


肩の小屋上より乗鞍岳
悪沢岳(わるさわだけ)(3141) 静岡県 平成11年8月18日
16日、畑薙第1ダムからマイクロバスに乗り、1時間ほどして椹島ロッジについた。17日、6時にロッジを出発。昨年も同じコースを登っているので様子はつかめる。樹林帯のやや蒸し暑い中をゆっくりペースで登っていく。3時間ほどして、清水平の水場につき一息入れる。ここから蕨ノ段の三角点を越え、じめじめした薄暗い樹林帯の急坂を登り、12時過ぎに千枚小屋についた。
18日、5時20分に小屋を出発。天気は下り坂で、霧が濃く寒い。登りはじめてすぐ森林限界を超え、6時20分に千枚岳山頂についた。山頂から縦走路にはいり、岩の急斜面を下ると見事な高山植物が広がっていた。視界は霧と小雨のため数十㍍位しかない。 3000㍍の稜線の岩道を1時間ほど進み、7時25分ひょっこり山頂に着いた。展望は望めず10分ほどで山頂を後にした。
やせ尾根を下り、8時40分荒川三山の中岳へ、さらに、前岳の山頂を踏んで9時50分、きれいな荒川小屋に着いた。


千枚小屋より夕焼けの富士山


荒川前岳(3068m) 荒川中岳(3083m)
赤石岳(あかいしだけ)(3120m) 静岡・長野県 平成11年8月18日
荒川小屋で昼食をとり、10時15分に出発。樹林帯の急登を越えてガレ場の道を横切り、10時45分に大聖寺平のなだらかな高原状の場所についた。石だらけで霧が濃く、方向を間違えないように慎重にいく。しばらくして赤石岳へのガレた急登となり、ジグザグした道をゆっくり歩を進めていく。12時35分、誰もいない山頂についた。相変わらず霧が濃く、展望は得られなかった。山頂からはガレた急斜面を下り、しばらくしてトラバースぎみに巻き、百間平への尾根道を行く。2時15分、なだらかな百間平を越え、すぐ真下に百間洞(ひゃっけんぼら)山の家が見えるが急斜面のため下りは相当にこたえた。3時に小屋に着いた(数人がいた)。天気はだんだんと回復に向かってきた。(今日1日で3千㍍峰を6座登頂)


兎岳より赤石岳(奥に悪沢岳)
聖岳(ひじりだけ) (3013m) 静岡・長野県 平成11年8月19日
百間洞(ひゃっけんぼら)山の家を5時20分に出発。絶好の好天気の中、小屋の裏手から登り始める。低い樹林の急な登りであるが1時間ほどで尾根道に出た。無風快晴、360度遮るものがない大展望の縦走路をいくことになる。最初のピークである中盛丸山に6時50分につく。そこから1時間ほどで小兎岳、さらに1時間で兎岳と何回か登り下りをくり返す。周囲は山また山、そのど真ん中、青空を切り裂いていくような開放感である。聖岳直下の鞍部まで下り、急な斜面を登り返して10時50分、聖岳山頂に着いた。荷物を置いて聖岳の端、奥聖岳に向かった。20分ほどで山頂に着き好天気の中、南アルプスのほとんどの山々を見渡すことが出来た。元の道を戻り、11時40分下山。急なザレた斜面をジグザグに下り小聖岳あたりから樹林帯となり2時30分、聖平小屋に着いた。
17日、まだ薄暗い4時50分、小屋を出る。登り下りをくり返して、8時40分に登山口。9時30分、椹島についた。午後、井川、赤石温泉から寸又峡温泉へ向かった。


兎岳山頂より聖岳(ひじりだけ)を
高妻山(たかつまやま) (2353m)新潟・長野県 平成11年8月25日
24日、1時に戸隠登山口から登り始める。沢沿いの穏やかな道を1時間ほど行く。大きなナメ滝や枯滝の帯岩と呼ばれる難所を慎重に越え、水場で水を補給して3時35分、一不動避難小屋に着いた。早めに食事と就寝の準備する。夕方から雨。
25日、5時30分に小屋を出る。山の下は霧がかかり上はまぶしいほどの青空である。樹林帯の尾根道を二釈迦、三文殊と幾つかのピークを越え、6時50分にやや広いピークの五地蔵岳に着いた。ここから北には高妻山や妙高連峰、西に戸隠山と北アルプス、東には黒姫山が見渡すことができる快適な縦走路となる。しかし、昨日の雨で道がぬかるみ、笹が覆いかぶさっていて濡れながら登り下りをくり返していった。最後の山頂への登りは沢状の急な登りをつめて南峰の十阿弥陀へ、ここからすぐ、8時10分に高妻山山頂へ 着いた。誰とも会わなかった。15分ほどで元の道を引き返し、小屋で荷物を整理して11時50分、登山口についた。


山頂尾根より戸隠山
巻機山(まきはたやま) (1967m) 新潟・群馬県 平成11年9月19日
早朝5時40分、清水登山口を出発。20分ほどで沢の登山道へと入る。しばらくして最初の滝・吹上の滝の斜面を巻くようにして細い不安定な道を行き、再び沢や巻き道を登っていく。1時間ほどして大きなアイガメの滝の縁を直接登る。1枚岩のなだらかな岩登りである。何度か沢の左右を渡りながら7時にヌクビ沢出会いに着いた。ここから30分ほどで最後の大きな滝・行者の滝を直登ぎみに登ったころ沢もだんだん細くなってきた。沢の最後から尾根へ取り付き9時30分、巻機山分岐に着いた。分岐から10分で割引岳山頂にでた。山頂からは魚沼方面に黄金色に輝く田圃が広がっていた。ここから尾根道を御機屋へそして巻機山本峰へと縦走し、周囲の池塘を見ながら歩く。10時30分下山、急な階段状の道から湿原にある避難小屋に11時、ここから長い下りが始まりる。だんだん晴れてきて周囲の山々も見え始めてきた。1時30分、登山口についた。四日市温泉に向かう。


山頂湿原・池塘
魚沼駒ヶ岳(うおぬまこまがたけ) (2003m) 新潟県 平成11年10月10日
まだ暗い5時前に車で大湯温泉を出発し、30分ほどで枝折峠につく。5時45分、登り始める。6時過ぎに明神峠に着いた。ここから真正面に朝日に輝く駒ヶ岳が見えてきた。しばらく樹林帯の道を何回か登り下りをくり返す。 7時に道行山、8時に小倉山の山頂に着いた。ここから45分ほど急な登りとなり、百草池からは目の前に駒ヶ岳と連なるように中岳が迫ってきていた。しばらく樹林帯を登り、前駒ヶ岳に出ると周囲の山々が青空のキャンバスの中に浮かび上がってきている。9時30分、山頂下の駒ノ小屋で休憩し、山頂を目指した。登るにつれ、山肌の紅葉とそれを取り巻く青空のコントラストが何ともいえない美しさを醸し出していた。10時過ぎに山頂に着いた。山頂では360度遮るものがない大展望と紅葉が迎えてくれた。30分ほどで下山。ほとんど人に会うこともなく1時40分登山口に着いた。下山後、林道途中の湯が吹き上がる駒ノ湯温泉で汗を流す。


山頂より中岳・八海山方面

奥白根山2578m 栃木・群馬県 平成12年6月26日
6月26日、丸沼温泉を出て、8時20分に菅沼登山口から登る。雨模様なので傘をさしながら登り始める。樹林帯の中を1時間半ほどで弥陀ガ池につく。ここからは岩まじりの急登を詰め、10時50分に山頂に着いた。雨は小降りだが霧で何も見ることが出来なかった。これで6回目となる山頂である。12時50分に登山口につき老神温泉へと向かった。
笠ケ岳(かさがたけ)(2897m) 岐阜県 平成12年8月8日
朝5時30分に新穂高温泉を出発する。早朝の静かな林道を1時間ほど歩いて登山口へ。ここからは急登に次ぐ急登である。登りはじめは樹林帯の中で展望は開けなかったが、しばらくして向かい側に穂高から槍ヶ岳の稜線や焼岳、乗鞍岳などが見られるようになってきた。登り始めて4時間、10時20分に杓子平というカールの縁に着いた。杓子(しゃくし)平から稜線までは雪が残る足場の悪い急な道を登っていく。12時に抜戸岳(2820m)へ出る頃、雲行きが怪しくなってきた。時々雨交じりになってきたので雨具を着ながら歩き始める。幸い稜線なので登り下りはきつくはないが岩場のうえ、雨がだんだん激しくなってきた。1時過ぎ、笠ヶ岳山荘が見え始めた頃、雨が滝の様に降り出した。ほとんど下だけをみて、急ぎ足で山荘へと駆け登っていった。1時15分、豪雨の中、やっと笠ヶ岳山荘に着いた。長い10分間だった。天候の回復を待ち、3時に好天気となったので山頂へと向かう。10分ほどで着いた


杓子平カールより笠が岳

三俣蓮華岳(みつまたれんげだけ)(2841m)
長野・岐阜・富山県 平成12年8月9日
笠ケ岳山荘を5時30分に出発。天候は曇り。昨日来た道を戻りながら杓子平への分岐点を越え、相変わらず岩の稜線を登ったり降りたりを繰り返す。視界は良くないが時々槍ヶ岳が雲の切れ目から見え隠れしていた。2時間ほどで稜線から秩父平へと下る。まだ雪渓が残って、お花畑がきれいであった。しばらくは緩やかな登り下りの道から低い灌木帯を登り、弓折岳を越えて10時30分、双六小屋へと出た。小屋裏から30分ほど登った分岐で小休止していたら急に雨が降り出した。慌てて雨具を着はじめる。ここから、三俣蓮華岳山頂までの2時間あまり、視界が悪い霧と雨の中、数人の登山者しか会わない。緊張と解放感で何ともいえない静かな山行を楽しみながら歩く。鷲羽岳分岐から最後の登りでは風雨とも強くなってきた。しかし岩場の中、霧に浮かぶ素晴らしいお花畑に出会え、感動し励まされながら登っていった。午後1時に広々とした山頂へと出た。相変わらず、霧と雨そして強風で三県にまたがる山々を見渡すことは出来なかった。広い分、下山路は分かりづらく、慎重に確かめながら黒部五郎小舎へと下っていった。
黒部五郎岳(くろべごろうだけ)(2840m) 岐阜・富山県 平成12年8月10日
朝5時半に小屋を出発する。あいにくどんよりとした曇り空で見通しもあまり良くない。はじめは湿原の道から、すぐカールへと登り始める。やはり水が豊富であちこちに小さな沢が流れている。まもなくカールの底についた。山頂周辺は雲におおわれているが、絶壁の岩がぐるりと周囲を取り囲むかのように立っている。湿原でもあるカールの底には、大きな岩があちこちに転がっていた。その間を巻くように登り、しばらくして尾根への取り付きへ出た。そこから急なガレ場をジグザグに登る。30分ほどで稜線についたが、霧が濃く強風である。雨具に着替え、大きな岩場の平坦な道を10分ほどして縦走路の分岐点についた。そこからひと登り、7時15分に黒部五郎岳山頂。相変わらず濃い霧と強風である。5分ほどで下山することにした。再び元の道を下りる。8時45分に黒部五郎小舎に着き、荷物を整理し、鷲羽岳へと向かった。


三俣蓮華岳稜線より黒部五郎岳・カール
鷲羽岳(わしばだけ)(2924m) 富山・長野県 平成12年8月10日
9時、黒部五郎小舎から昨日下った道を登る。急なぬかるんだ道で登りにくい。尾根の分岐から三俣蓮華岳を巻く道に入る。所々に雪渓が残っていた。岩のごろごろした急な道を登りかえし、見晴らしの良い尾根で休憩した。向かいには鷲羽岳がどっしりとかまえていた。11時30分三俣山荘につき、ここで水を補給する。山頂へは岩だらけの急な登りであるが、展望が良く北アルプス周囲の山々を見渡すことができた。12時50分、鷲羽岳山頂に着いた。まだ天気は良く、見晴らしも良い。10分ほどで下山する。ここから、急な岩場の道を下り、さらに登り返し、水晶小屋への巻き道をいく。ほとんど人にも会わず、だんだんと霧も濃くなり雨模様となってきた。2時40分、雨が降り出してきた途端、水晶小屋についた。3時頃には大雨になっていた。
狭い小屋ではあるが数人しかいなく、寝食ともに楽であった。夕方には雨もあがり野口五郎岳など周囲の山々が見渡せた。


三俣蓮華岳登山道より鷲羽岳
水晶岳(すいしょうだけ)(黒岳) (2986m) 富山県 平成12年8月11日
朝6時、水晶小屋を出発する。霧が濃く、視界は悪い。雨具を着て登り始める。しばらくは岩の緩やかな登りであるが、ピークが何度もあり、なかなか山頂へはたどり着かない。視界が悪い分だけ距離感がつかめない。それでも30分で山頂へたどり着いた。1人がいただけであった。まったくの霧の中、北アルプスのど真ん中にいるという実感がわかない。すぐに元の水晶小屋へ戻り、7時15分下山にかかる。相変わらず天気は悪いが、野口五郎岳への稜線へ出た頃、晴れ始め、北アルプスの山々を見渡す快適な縦走を楽しむことができた。9時30分、野口五郎岳の分岐から湯俣温泉へと下る。あまり使われていない登山道のため荒れている。下って1時間ほどして突然熊と出会った。幸い向こうから逃げてくれた。槍ヶ岳を真正面に見ながら急な斜面を下り、2時に湯俣温泉に着いた。1組2人にしか会わない貸し切り状態の山だった。翌日、3時間の山道を下り、葛温泉に向かう。


野口五郎岳尾根より水晶岳(黒岳)
トムラウシ山(2141m)北海道 平成12年8月23日
4時半、トムラウシ温泉を出発し、5時過ぎ登山口から早朝の雷雨で道がぬかるんでいる中を登る。6時40分、カムイ天上の尾根で前トムラウシ山が見え始めた。ここからいったん下り、沢沿いに登る。7時50分、沢の分岐コマドリ沢につき、急な岩道を1時間ほど登って広々とした前トムラウシ山についた。ここで始めて人に会った。霧で展望は良くない。しばらく登り降りをくり返し、見事な湿原・トムラウシ公園を横切る。さらに急な登りをつめていくが相変わらず霧で周りがほとんど見えない。 登り始めて5時間半、10時30分に北海道のど真ん中、トムラウシ山頂に着いた。強風と霧である。それでも時々霧の晴れ間からトムラウシの見事な湿原や大雪山系を見渡すことができた。11時下山、ここからは誰とも会わず3時30分登山口についた。翌日管野温泉に向かう。


トムラウシ山の南・湿原・トムラウシ公園
後方羊蹄山(しりべしやま)(羊蹄山ようていさん)(1898m) 北海道 平成12年8月27日
5時にニセコ薬師温泉を出発。朝焼けに染まる後方羊蹄山(しりべしやま)を目指す。5時40分、比羅夫登山口から登り始める。単調な樹林帯の登りが続く。やがて5合目あたりから周囲の山々や町並みが見えだした。1合目ごとに目印があり、休憩の目安となって思ったより楽である。8合目から森林限界を超え、見通しが良くなってきた。山頂の外輪を目指し、9時に火口の縁へとつく。大きな火口とそれを取り巻く外輪が見事である。360度遮るものがない天上のグランドを歩き、9時40に山頂・最高点に着いた。すぐ下は火口に吸い込まれそうな断崖であった。やがて曇ってきたので元の道を下り、1時に登山口に着いた。ほとんど人に会うことがなかった。下山後、定山渓温泉へ向かった。


木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ)(2956m)長野県 平成12年9月15日
9月15日、1時にロープウェー終点の千畳敷からカールのど真ん中を登り始め、45分ほどで今日の宿泊地である天狗荘に着いた。千畳敷周辺は多くの観光客がいたが稜線上に出るとほとんど人がいない。小屋で荷物を軽くし、2時過ぎに木曽駒ヶ岳を目指す。中間にある中岳山頂から目の前に木曽駒ヶ岳、そして中央アルプスの山々が見渡せた。3時前に木曽駒ヶ岳山頂に着く。まだ、天気は良く展望は抜群であった。30分ほどで小屋に戻り、今度は宝剣岳に行く。すぐ目の前にそびえているが、岩の連続で厳しいものがある。それでも15分ほど登って狭い山頂に立つことができた。夕方なので見事な展望を楽しむことが出来た。山小屋は連休のため混んではいたが寝食には余裕があった。翌日の天気は下り坂であるということでその準備をしておくことにした。


宝剣岳より木曽駒ヶ岳
空木岳(うつぎだけ)(2864m)長野県 平成12年9月17日
9月16日、6時20分天狗荘を出発する。天候はあまり良くない。それでも遠くの山頂部を除けばなんとか見える。宝剣岳の岩場を慎重に越え、極楽平から濁沢大峰へ大きく登り下りをくり返し檜尾岳のピークについた。ここからだんだん風雨が強くなってきた。中央アルプスの岩混じりの縦走路を登ったり下ったりをくり返し、熊沢岳の山頂下で雨を避けて昼食を取る。大雨の中、東川岳から一気に下り、今日の宿泊地・木曽殿山荘に1時過ぎに着いた。連休で混み合ってきた。
翌日、5時40分、まだ暗い雨の中、山荘を出る。岩の急登を慎重に歩を進める。7時前に山頂に着いたが、風雨共に強く展望どころか、写真も満足に撮れる状況ではなかった。下山して1時間ほどで樹林帯となるが道は相変わらず厳しい。下るにしたがって天気も回復した。11時、駒ヶ根の登山口に着き、こまくさ温泉へ直行した。


木曽駒ヶ岳より中央アルプス・空木岳方面
荒島岳(あらしまだけ) (1523m) 福井県 平成12年10月4日
前日、越前大野市の城や城下町を散策する。わき水のある御清水(おしょうず)や寺町など、なかなか風情のある町並みである。10月4日、5時45分に登山口の勝原スキー場からゲレンデ脇の道を直登する。だんだん明るくなり、周囲の山々や真下に九頭竜川や遠く白山などが見え始めるにしたがって暑くなってきた。1時間ほどでスキー場ゲレンデから登山道へと入る。樹林に囲まれた静かな山道を登っていく。登り始めて2時間、シャクナゲ平という分岐・尾根についた。はじめて荒島岳の山頂を見ることが出来た。ここから幾つかの岩場を登り、笹状の尾根に取り付いて8時45分山頂に着いた。山頂は無線中継所解体の工事中で作業員が2名宿泊していた。山頂周辺は残念ながら霧の中で、白山はおろか周囲の山々を見渡すことは出来なかった。15分ほどで下山をする。シャクナゲ平からは数人が登ってきていた。11時に元の勝原スキー場の登山口についた。下山後は近くの九頭竜温泉で休憩して帰路についた。


九頭竜温泉より荒島岳
剣山(つるぎさん) (1955m)徳島県 平成12年11月4日
前日徳島空港から四国八十八カ所の1番寺から3番寺をまわり、土柱の山に登り、旧い町並みの残る脇町を散策して岩戸温泉に宿泊する。 11月4日、祖谷の山間部の細く曲がりくねった道を車で2時間ほど走り、登山口である見ノ越についた。周りは見事な紅葉である。やはり山間部のせいか気温は低い。今回はリフトで西島駅まで行き、大剣神社下の御神水を回って登ることにした。遊歩道の楽な道で、1時間ほどで山頂下の小屋に着いた。ここから、天気も良く山頂周辺の展望や紅葉を楽しみながら散策する事が出来た。下山後、剣山下のかずら橋に寄り、紅葉に染まる祖谷の山々のど真ん中の山道を運転する。翌日、ケーブルで河原に降りる祖谷温泉に入り、帰路に就いた。


祖谷渓「かづら橋」